※月と太陽を胸に※〜⭐︎
2025.11.07
夜明け前の空を見上げれば
星々はまだ眠らずに ひそやかに瞬き
満月からひとすじ欠けた まるい月が
銀の息を放ちながら わたしを見つめていた
その光を浴び そっと目を閉じる
月はやわらかく 内側を照らし
静けさが 胸の奥に広がっていく
やがて――
東の空が ほんのりとほころび
朝陽がゆるやかに 大地へ降りてくる
冷たさとあたたかさのあいだ
陰と陽のあいだ
わたしはただ立ち すべてを受けとる
月の光 太陽の鼓動
両手でそっとすくい
胸の中心で ひとつに溶かす
そこに生まれたのは
静なる力と 動なる喜び
統合の呼吸をひとつすれば
今日という一日が
祝福のリボンを纏って始まった


